進路について OGの活躍
進路について OGの活躍
産婦人科診療医 磯山 響子 53回生
第1話

母と同じ、音楽の道を目指して

札幌医科大学付属病院で診療医として働く磯山響子さん。
藤への入学は、意外にも「音楽」でした。
ピアノの先生だった母の出身校へ入学。
そんな彼女の、藤での生活を紐解いていきましょう・・・。

藤に入学したきっかけは?

母が藤の卒業生だったんです。それで、子ども時代から漠然と、自分も藤に行くのかな、と思っていました(笑)。親の通った道を私も歩みたいな、という気持ちですかね。
それと、私は幼少時代からピアノをやっていて、ピアノの先生や作曲家など、音楽の道に進もうと思っていたんですね。私の母もピアノの先生だったんですけど。藤は、高校受験がないので、その分音楽に専念できるのがいいかなと思い、藤入学を志した、という感じですね。

コンクールにも出場を?

そうですね。中学までは出ていましたね。
ピアノの先生や、ピアノに打ち込める環境に恵まれていたのもあってか、賞はいろいろいただきました。小学校3年生の時に、PTNAというコンクールの全国大会で銅賞を獲ったのが、一番の功績ですね。

すごい!では、藤に入学してみて、どうでしたか?

穏やかな学校だな、と感じました。生徒さんも、先生方もみな、ギスギスしていなくて穏やかな気質の方が多いように思いました。

修学旅行。舞妓さん体験。 修学旅行。舞妓さん体験。

中1の時の担任の先生は覚えていますか?

音楽の細貝先生でした。それで、私が音楽を目指している、って話をしたら、すごく喜んでくださいました。

では、合唱コンクールでは伴奏を?

それがですね・・・わたしは伴奏者になる気マンマンだったのですが、「あなたは指揮者になったほうがいい」と言われ(笑)。でも、わたしはそんなにクラスのリーダーになるタイプじゃないと思っていたので、自分にそんな役が務まるのか?みたいな気持ちになったんです。

指揮者をやってみて、どうでしたか?

とても・・・楽しかったですね。でも、どうも、合唱コンクールの指揮者といえば、中学生日記みたいなドラマの「みんな、ちゃんとやってよ!」みたいな熱血リーダーみたいなのを想像していたので、逆にやりすぎちゃって(笑)。
「そこ、壁によしかからないで!!」みたいな(笑)。いつもそんなこと言わないのに(笑)。すごく頑張っちゃいました。

6年間ずっと指揮者を?

2年生から6年生は、伴奏をしていました。伴奏で曲を盛り上げるほうが、自分には向いているな、と。

藤で一番思い出に残っていることはなんですか?

学祭の時のバンドですね。講堂発表で、有志のバンドを組んで、演奏したり歌ったりしていました。

高校3年間、講堂発表に出たんですか?

LUNA SEAやL'Arc〜en〜Cielのカヴァーを。

ビジュアル系?!

ビジュアル系全盛期だったので(笑)。ビジュアル系の方はピアノ担当で、歌う場合は、globe。このあいだオペ室でなぜかglobeが流れてて、一人で胸が熱くなりました(笑)。

友人の話を聞かせてください。「親友」に出会ったのは、いつでしたか?

藤に入学してからも大切な友人ができましたが・・・実は「親友」と一緒に藤に入ったんです。

入学式。小学校からの友人2人と。 入学式。小学校からの友人2人と。

えー、同じ小学校の?!

わたしは最初から「藤へ行く」って公言していたんですけども。最終的に小学校6年生の時に仲良かった友達2人が、それぞれが「藤に行きたい」と思ったみたいで(笑)。

3人で会ったとき、藤の話題は出ますか?

すっごい出ます(笑)。「藤よかったよね〜」とか、「子どもは藤に行かせたいな」とか。

3人にとって、藤の何がよかったんでしょう?

とても過ごしやすかった、って。思うに、自分があるがままで過ごせる、無理に自分を作らなくてもいい、自分を受け止めてくれる人がいる、という感じがよかったんでしょうね。

みなさんにインタビューして、みなさん同じことを言ってくれます。色んな個性があって、誰もそれにブレーキをかけなかった、と(笑)。

そうですね(笑)、そこですよね。自分が変わっているのかな、って思っても、それを「変だ」と批判されることなく、みんなで「面白いね」と、むしろそこを伸ばす、もっと面白くひきだす方向にもっていってくれる・・・。普通じゃなきゃいけない、とか、足並みそろえなきゃいけないとか、そういう雰囲気がないのがいいな、と思います。

お母様は、娘が母校へ進学して、感慨深さは・・・。

親子で同じ先生が担任だったり、世代を越えたつながりは感じましたね。わたしも母も、藤のお友達と今でも仲良くていて、世代が違っても共通することの多い学校だと思います。

藤の後輩のみなさんにメッセージをお願いします。

藤って、時間がゆっくりと流れている気がするんですよ。あまり周囲を気にしなくていいという穏やかな環境のなかで、じっくり色んなことを体験して、様々なことを感じてほしいです。
外の世界にいくと、時間の流れが早くて(笑)考えているヒマあんまりないな、という感じがするんですよね。

藤を卒業して、とまどったことありますか?

ありますよ〜。みんな動きが早い、決断も早い(笑)。

「女子校っぽいね」と言われることは?

すっごいあります!「藤出身」って言ったら「やっぱりね」って(笑)。

それってどうしてなんでしょう(笑)。

自分では周囲とペース合わせているつもりなのに、「マイペースだ」って言われるんですよね・・・。あと、独特の感性とか、視点を持っている、とか。「そういう見方するのかー!」みたいに言われます(笑)。


撮影場所:札幌医科大学付属病院
インタビュアー/新山 晃子
カメラ/中村 祐弘
編集/松永 大輔
デザイン/清水 麻美