学校見学会で出会った先輩のように
大学を首席で卒業し、
現在は日本航空株式会社-略称JAL-でロードコントロール業務に携わる齋藤友香理さん。
上品で礼儀正しい彼女の、藤での学校生活は一体どのようなものだったのでしょうか。
さっそく紐解いていきましょう・・・。
藤に入学したきっかけは?
母が元々中高一貫の女子校出身で、それがきっかけとなって両親に勧められ、中学受験を決めました。学校見学会で複数の学校を見て回ったんですが、東京の大学に行きたいという思いがあったので、首都圏の大学への進学が多かった藤を選んだんです。
小学校の時から、東京の大学を志望していたのですか?
はい、何でだったんでしょう・・・。東京は有名な大学が多くて選択肢も広がりますし、大学で東京に出ることが何となくオシャレというイメージがあって、行きたいなと思っていました。
お母様の出身校は藤?
違うんです。母の母校も見学に行ったんですが、その時にかわいい制服を試着して満足してしまって(笑)。やっぱりわたしは、藤の雰囲気や可憐な感じに憧れました。先輩方を見て、こういう風になりたい!と思い、藤を受験しようと自分で決めました。
学校見学会での先輩との交流、覚えていますか?
どこに行くか迷っているときに、すぐに声をかけてくれてすごく親切で優しいなと思ったのを覚えています。先輩方のほんわかした雰囲気も素敵だなと感じて、藤に通ったらこのような生徒になれるのかなという憧れを持ちました。
入ってみて、どうでしたか?思い描いていた藤と、現実と・・・。
わりと思い描いていた通りでした。母から女子校の話をよく聞いていたので、理想と現実のギャップはあまり感じませんでしたが、女子校ならではでしょうか、規則が多くて・・・でも、それが今すごく役に立っています。
それは、どうして?
服装や髪形を「華美にしない」というのを中学からやってきたので、派手にすることに逆に抵抗感を感じるようになってしまったのか、大学生になっても社会人になっても派手にできなくて(笑)、ずっと髪も染められず・・・。一度も染めたことないんです。身だしなみは変わらずずっとこのままです。そういう意味で今何のためらいもなく社会人としてふさわしい身だしなみにできるのは藤のおかげだと思うんです。
学校で、1番思い出に残っていることは?
絞り切れないんですが・・・。1番は中学3年生の時、海外研修でオーストラリアにホームステイしたことです。「親元を離れて海外に行く」というのが初めてで。それまで家族と海外旅行に行ったことはありましたが、家の中でも学校でも英語しか喋れないという環境が、すごく貴重な経験でした。夢の中にまで英語が出てきたくらいです(笑)。
ホストファミリーとの思い出は?
お別れパーティーの時にわたしが浴衣を着たのですが、パーティー終了後にお家でホストファミリーのシスターにその浴衣を着付けてあげたんです。すごく喜んでくれて。あと、ホストファミリーに日本料理も振る舞いました。日本で一通り練習をしていって(笑)。
ちなみに、1番得意だった教科は?
英語でしたね。好きでした。日常会話くらいなら、海外研修でできるようになりました。
海外研修以外は?
支笏湖遠足が印象に残っています。すごく歩いたなって・・・。
いえいえ、13kmですから!
歩くのを含め球技以外のスポーツが苦手なのですごく長く感じたんです…。でもこれで、持久力や忍耐力と言いましょうか、諦めない力が身についたように思います!
では、一度もリタイヤすることなく?
ないです。ゴールしました。
それ以外では?
学祭でしょうか。わたしのクラス、6年生の時に「きゅうりの一本漬け」を売ったんですよ。
もしかして、はじめてきゅうりを売った学年・・・?
そうです!わたし、習い事が多くて、毎年あまりお手伝いできなかったんですが、その年は最後の学祭というのもあって、ペンキで看板に色を塗ったり一生懸命お手伝いしました。だからかすごく印象に残っています。
6年生は「お祭り横町」だから、がんばんなきゃいけないですもんね。
そうなんです。
売れました?
けっこう売れました。初めてだったので、珍しそうに足を止めて下さるんですよね。両親もかなり買っていってくれて(笑)。
お父様、お仕事忙しいのに、来て下さったんですね。
父は基本土日はお休みなんです。ただ、もし仕事があっても、休みを取って行事にはちゃんと来てくれました。
お兄様は来なかった?
14コ離れてるので、仕事があって来なかったですね。
14!それは、お父様もお母様も、可愛がるはずです。こんな可憐な娘が生まれてきて。
いえいえ!・・・でも、両親ともに過保護で過保護で・・・。家族みんな、とても仲良しです。誕生日にもみんなで集まります。
でもいま休みないでしょう?
そういうときは、休みを取って。
え?!家族の誕生日に休みを?
はい!今年はちょうど父の誕生日の日が仕事がお休みだったので、家族で集まりました。誕生日じゃなくても時にわたしが休みを取ったり、わたしの休みに合わせて父や兄が休みを取ってくれて定期的に家族みんなで東京に集合しています。
学校以外で、なにか力を注いでいたことはありますか?
習い事でしょうか。英会話、ピアノ、テニスなどをやっていました。塾にも行っていたので、学校帰りはほぼ毎日習い事でした。
疲れ果てなかったですか?
体力があったんでしょうね。よく食べて、寝ていたので(笑)。あと、幼い頃から英会話、ピアノ、塾の他にも水泳、バレエ、スキー、エアロビクスなどを習っていて、ほぼ毎日何かしらあるという環境に慣れていたのかもしれません。
宿題はいつ取り組むんですか?
休みの日にまとめて。英語の予習も先取りして何章分もまとめてやっていました。
習い事がしやすい環境でしたか?
しやすかったです!学年の最初に習い事などの調査をすることで先生も把握してくださっているので。学校内でも先生に怒られたという記憶が全然ないです。成績のこともガミガミ言われた覚えもなくて。
そういうところは言わないんですよね、うち。髪型は言いますが(笑)。一人の人生の、成長度合いに関しては、ガミガミ言わないんです。
たしかに、見守ってくださっている感がありました。先生方みなさん、とても優しかったです。
在校生にメッセージをお願いします。
マナーや礼儀は、若いうちは理解できないかもしれませんが、社会に出ると間違いなく役立ちます。言葉づかいなど、藤で教えていただいたことが活きています。例えば、小さなことですが、「自分のことを自分の名前で呼ばないで、『わたし』『わたくし』を使いましょう」と言ってくださったこと、時々「わたくし」と言ってしまうクセもついたくらいです。そういったささやかな日常の中で教わったことが、社会に出てみたら、「そんな言葉知ってるの?」と言われたり、「いいところに通っていたんだね」と褒められたりします。先程も言いましたが、きちんとしたものを着る、TPOに合わせて着る、ということも、藤で身についたことです。ぜひ在学中に様々な知識を最大限に吸収してください。
ただ、厳しいだけではなく、行事の際には先生方も一緒になって盛り上がってくださるのが藤ですよね。楽しむ時は思いっきり楽しんで実りある学校生活を送ってほしいなと思います!
撮影場所:新千歳空港
インタビュアー/新山 晃子
カメラ/中村 祐弘
編集/松永 大輔
デザイン/清水 麻美